太陽と月と花火と

不確かな記憶の中に生きている

星のはなし

その日は限りなく満月だった。

限りなくと書いたのは、話していた友達と少し揉めたから。

普段は揉めるのはおっぱいだけでいいと思ってるけれど、この日はやりあった。

ので

その日は限りなく満月だった。

 

お互いにうろ覚えな知識で夜空をそれぞれに書き換えたが、

一つだけ自信のある夜空の知識があった。

 

月の隣に光り輝く星、ひときわ目立つその星は、金星。

小学校か中学校の時に、一番星と一緒に調べたのだ。間違いない、アレは金星だ。

もちろん自信満々ドヤ顔で友達に教えた。

 

しかしどうやら金星ではなかった。

月の側にとても明るい星があるんですけど、あれって何ですか? - 星... - Yahoo!知恵袋

 

知恵袋には今日のほしぞらという便利なサイトのURLまでついていた。

今日のほしぞら - 国立天文台暦計算室

 

その日の場所と日時を入れるとどう見えるかを教えてくれる。

その日、金星は見えてすらいなかった。

 

木星でもなく金星でもなく、どうやら土星のようだった。

次に会うときは、どうやらアレは土星だったみたいだよと教えてあげようと思う。

 

 

唯一覚えていたことが間違っていたことが割とショック。

 いつのまにか不確かな記憶の中に生きていた。