太陽と月と花火と

不確かな記憶の中に生きている

すいかの話

兄はすいかが嫌いだ。

なんでもすいかを大量に食べた日にお腹を壊したらしく、それが原因で嫌いになったのだとか。

好きだったものが嫌いになることだってあるよね。

 

兄とは違いすいかは大好きだ。

仕事の帰り道にあるスーパーで、198のカットスイカをほぼ毎日買うくらいには好きだ。

(3人の兄の中ですいか嫌いは一番上だけ。)

 

すいかから連想される季節はきっと夏だろう。ほぼ間違いなく夏だろう。夏じゃなければなんだっていうんだ教えてほしい。

 

夏は暑いから好きじゃないし、かといって冬は寒いから好きじゃない。

夏はプールや海や日差しのキラキラ感、冬は街の灯りのキラキラ感、そういったものは好きだ。

 

すいかは割っても良し、食べても良し、眺めるだけで前述の2つを彷彿とさせるから眺めてもよしの3拍子。

 

昨日、いつものスーパーで入ってすぐ横にいつものように陳列されているカットスイカをいつものように手に取ったところ、なんと糖度表示が13度と書かれていた。正直、嘘はよくないよって思うくらい驚いた。

これがどれくらい驚きの度数なのか、よくわかっていない人たちに教えてあげたい。

普段は10度~11度が並ぶ。たまに12度が顔を出す日はラッキーな日。

ショクライフというサイトでも、すいかは11度だと書いてあるのを見つけたのでよく見てね。

ショクライフ | 管理栄養士・栄養士の求人や転職・スキルアップを紹介

 

このサイトによれば、13度というのは桃やイチゴに匹敵するらしい。

確かに昨日のカットスイカは甘かった。

 

12度と11度の違いは正直よくわからないけど、10度は全然甘くない。現実の体現者といった感じ。皮の周辺の青い部分、あの範囲に入るちょっと手前をイメージしてもらえれば、間違いないと思う。そう、現実は甘くないのだ。

 

しかし糖度13度のすいかは甘かった。

今度、友達にあったら、糖度13度のすいかは癒しすら感じるレベルのおいしさだよと教えてあげようと思う。

 

2年前、5月ごろに首里駅の近くの八百屋さんで、大玉クラスのすいかが800円くらいで売られていた。ちなみに熊本産だったはず。

おいおい、スーパーだったら2,000円級でもおかしくないぞ。と思いながら即買い。大玉すいかを担いで約2kmの家路を歩いて帰ったけれど、こいつをこれからどうしてやろうかというワクワクでいっぱいだった。(ちなみに2kmは少し盛ってる。)

結局、すいか割りをするでもなく、包丁でざっくり切り、きっとみんな一度はやってみたいであろう、すいかを大きなお椀に見立てて、そのままスプーンでくりぬきながら食べるアレをひとりで敢行。

たぶん1時間くらいかかったと思うけど、至福の1時間だったのは間違いないと思う。

正直もうよく覚えていない、楽しかったのだけは覚えている。大人ってすごい。すいかを独り占めしても誰にも怒られない。

 

 

もし、すいかは好きだけどほぼ毎日食べるほどじゃないって人は、いつもスーパーの果物コーナーを通り過ぎずに、カットスイカが売られていないか見てみて欲しい。この季節だけでもいいので覗いてみて。

そして、糖度13度を見つけたなら、見つけるだけで四葉のクローバー並みの幸運だし、なんなら騙されたと思って買って食べてみてほしい。癒されるよ。